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66個の金魚の水槽

好きな音楽と映画と場所のことをダラっと書いています。

the pillows presents "Shoegazer speaker in swanky street"

2017-1-26

the pillows presents
Shoegazer speaker in swanky street
Guest:UNISON SQUARE GARDEN
in ZEPP Diver City

 

f:id:moemxx:20170128020327j:image

 

いつもバンドを長く続けてる秘訣とか聞かれるけどわかんない。なんで?って言われても全員才能があるからだよ、としか言いようがないよな。

いいドラムで、いいギタリストで、いいソングライターで、いいヴォーカリストで、誰も音楽に飽きてない、ロックに飽きてない、バンドに飽きてない。それが重要なだけで。

(2007/6 音楽と人)

 

このライブの前、切り取ってとってあった10年前のピロウズインタビュー記事を読み返した。大好きなバンドのベーシストが頭に浮かんで笑ってしまった。

 

ニゾンピロウズ、5年ぶりの対バン。単に両バンドとも好きで、好きな曲ばかりでノれたとか、確かにそれもそうなんだけど、それだけじゃない。

 

音楽の、過去と今と未来がギュッとあの夜に詰まっていた。
瑞々しくて甘酸っぱい、それでいてちょっと懐かしい。
そんな、底知れない幸福感と愛に包まれたライブだった。

 

 

UNISON SQUARE GARDEN

絵の具でメンバーが登場すると斎藤さんにピンスポが当たる。今にも飛び出してきそうなドキドキを飲み込んで、ジッと歌を待つ。

 

誰もが忘れても 僕は忘れたりしないぜ

世界が笑っても 自分を疑わない

  

ピロウズへのリスペスト、そして今日への意気込み、それらを乗せて力強くサビを歌い上げる。ユニゾンファンは勿論、ピロウズファンまで一気に音の世界に引き込み大きな歓声がに包まれると、思い出したようにスウィング調で軽快なFool on the planet(ユニゾンver)が帰ってきた。そこからはもうユニゾンの音楽の世界がパッと溢れてとまらない。捻くれバンドといいつつ、すぐ真っ向からこういう曲カマしてくるから手に負えない。

 「時代が望んでも流されて歌ったりしないぜ」

憧れのバンドが歌った、あまりに強い覚悟の言葉。借り物の言葉でもこんなにも説得力に満ちて歌えるバンドでいてくれる。勝手に誇らしさで崩れ落ちてしまいそうだった。

 

そして、骨太ロック色の強いサイレンインザスパイ、イベント名にもなっているシューゲイザースピーカーへと続く。目眩なしそうなストロボ照明、その光よりも鋭く刺すような力のある曲たち。だけど、こんなに踊るように跳ねて鳴るのをはじめて聴いた。

 

 

斎藤さん:

朝から田淵が浮き足立っていますが、精一杯頑張っていこうと思います。

 

そう言ってアルバムの曲順そのまま「桜のあと」が鳴ると会場全体が明るい開放感に包まれる。ライドオンタイムでイェイイェイイェイしてたら問答無用でCITSに引き返され、蒙昧termination。「あのね歌詞書いたの僕じゃないんで田淵に言っといて」の感情のこもり方が過去最高潮にキレキレ絶好調。

 

斎藤さん:

今日はthe pillowsのライブに呼んでいただいて、とても光栄です。the pillowsとユニゾンの関係を一から話すと、高校生の頃田淵くんが、あ、うちのバンドは曲を田淵くんが作ってるんですけど。そんなに怖くないので大丈夫です笑

 

田淵くんがピロウズを大好きで、僕も同じ高校だったのでCD借りてたりしたんですね。だからピロウズに影響されてバンド始めたと言っても過言ではないんです。そういう話がありがたいことにさおさんの耳にも入ったようで、最初に演奏したFool on the planetという曲でピロウズのコンピレーションアルバムにも参加させてもらってます。

表立ってはそれくらいだと思うんだけど、実はさわおさんも何度か僕達のライブに来てくれていて、だけどその度に言われることがあって。「田淵はピロウズが好きだ好きだっていうけど、全然影響されてないよな」って笑

 

それを聞いた田淵が奮い立ちまして、今日、それでつくった新曲をもってきました。デモ聞いたとき、デモって田淵が歌って演奏してるんだけど、「これは...影響というよりパクリでは...」と笑 ちょっとした会議になりまして笑

田淵いわく、ピロウズの曲を10曲くらいぎゅっと凝縮した曲なんだそうです。年末にさわおさんにこの曲をこのライブでやっていいかと申し立てにいったら、快諾をいただきました。

曲名もだいぶ危ないんですけど...笑 RUNNER's HIGH reprise。

 

イントロがそのまんまRUNNERS HIGHでザワつき思わず顔のほころぶ客。一つ一つのフレーズや間奏にも溢れるピロウズ感。あとおまけで爆音ドロップも入ってた気がする。

曲にも歌詞にも、ちょくちょく「おっ。」と思うところがあったけど、ちゃんと解剖しきれずに悔しい。またどこかで聴きたい。でもあの日限りならそれはそれで嬉しいような。

 

kid,I like quartetでは「まともなプログラムcan you feel?」って叫びそうになりつつ(おい)、ここでシュガーソングとビターステップピロウズファンの方々も思い思いに音に乗っていた。

UNISON SQUARE GAREDNの代名詞、というほどユニゾンらしさが色濃いかと言われると正直そういう曲ではない気がする。だけど、例えばあまり関心のない方々が「ユニゾン」と聴いて、音の一粒一粒がキラキラと降るようなこの楽しさをイメージするのだとしたら、それはそれで結構悪くないなぁと思う。

 

ラスト、オトノバ中間試験。こういうイベントの最後に持ってくる曲になったのか。やっと少し冷静に曲を聴けるようになってきた。コーラスの田淵の声が少年らしさ爆発していてドキドキする。

「呆れるまで斎藤に任せておいて」の斎藤さんの横でバンザーイ事件。可愛いすぎか。自分のバンドのボーカル大好きだな本当に。「制限タイムはあと少し?」の振り付けもキレキレ。

 

 

 

純粋にそのバンドの音だけを好き放題浴びることのできるワンマンも楽しいけど、相手バンドへの愛が音や表情に表れてしまうのような対バンって、たまらない。良きライブでした。

 

 

the pillows

ライブハウスでみるのは本当に数年ぶり。
ささささわおさん...!素敵...!(目がハート。)

 

一曲目はxavier。コレ田淵リクエストなんだろうなとニヤニヤしつつ、語弊を恐れずに言えば、今勢いのある若手バンドの先行アクトの後の一曲目として、正直、分かりやすく起爆力のある曲ではない。だけど、息をするようにサッとはじまった彼らの佇まいに圧倒されてしまった。

客席側も選曲に対する驚きはありつつ、過剰な振る舞いは一切なくて、各々が大事に曲を受け取っている感じが伝わってきた。バンドとファンの信頼関係を初っ端からぶつけられたような気がした。

 

 

Ritalin202ではアップテンポな曲調に、ユニゾンファンも乗せられて先ほどより活気付く。続くノンフィクションの途中、「何にも怖くないぜ」と歌うと曲中ギターの音がやみ、水で喉を潤しブレイク。

 

さわおさん:

今日は出演順の関係で先にピロウズがリハだったんだけど、俺らが会場ついたら何故先に会場に田淵がいて笑 そのあと宏介くんとたかおくんが来て。俺なんかもうだいたい昼に起きてきて、だいたい二日酔いなのよ。だけど宏介くんは、もう可愛いっ!キラキラ〜☆ってしてた。

たかおくんは...まぁ普通だな笑

 

年末に田淵と飲んで、今度のライブで演っていいですかってさっきの曲聴かされてさ。

もう...UNISON SQUARE GARDENthe pillowsのことに関してなら何をしてもいい!!笑

 

そのときに田淵に何かリクエストある?って聞いたら、だいたい12曲前後のセットリストなのにアイツ20曲出してきて笑

1曲目から3曲目まで全部田淵リスエスト。俺だってハイブリッド レインボウとか代表曲的なやつやってユニゾンファンに気に入られたいのにさ!

xavierとか、誰だよ笑 ピロウズファンすら喜んでねえじゃねぇか笑

今年こそ売れるかもしれない...!

「これはノンフィクションです。」

 

 

そう言ってノンフィクション再開。なにそれカッコいい。シビレた。

 

さわおさん:

次の曲も田淵のリクエストで...笑
丁度僕が今のユニゾンくらいの年齢の頃にかいた曲です。難しいし暗い上にたいして盛り上がらないコストパフォーマンスの悪い曲です笑 HAPPY BIVOUAC。

 

とても好きな曲!私と田淵も世代は違うけど、同じ曲聴いていたんだなぁって改めて実感してとても嬉しい。でも単細胞だからタイトル通りハッピーな曲だと思っていた!

 

WALKIN ON THE SPIRALを挟みやっと代表曲的なやつ、Funny Bunny。この曲を暑っ苦しく合唱するファンの方々の中にいるといつも、濁流だーー!飲み込まれるーー!!ゲホゲホってなる。
隣に寄り添い励ましてくれるような曲じゃない。さわおさんのひとり言。自分への声援ではなく、ただの彼の生き様。押し付けがましくないからこそ、「あぁ今日もピロウズが音楽やってるなぁ、私も頑張ろう!!!」って、自然と思えてしまう。それが集まったら、もう、濁流よ。フロアは愛と勇気の濁流よ。

 

さわおさん:

次はなんと...田淵リクエストの曲です笑
僕が今の彼らくらいの年のときにつくった曲で笑 
まだ若かったけどそれなりにキャリアもあって、自信のある曲もできてきて、そんな自分たちの曲を宝物のように聴いてくれる人たちや、スタッフがいて。そいつらとの中に奇妙な友情みたいなものが生まれてしまうことってあるじゃないか。そういうことを思ってかいた曲です。地味なんだけどね。日々のうた。

 

Smileというアルバム、取っ付きづらくて(クタバレニンゲンドモ!!の印象が強すぎた笑)多分一番聴いてないアルバムなので、この曲もあまり聴き覚えがなかった。こんなあたたかい曲が収録されていたんですね。ファンの方々は幸せですね。田淵がリクエストしたっていうのもすごい頷けた。

 

ここでイベント名を冠するSwanky Street。日々のうたからの流れ最高だった。さわおさんが大きくジャンプするとストラップが外れる。そんなこと構わねぇと言わんばかりに全く動じず足にギターを載せて抱えながら弾き続ける大人の余裕がカッコよすぎた。好きです。

 

さわおさん:

あー、リハでめっちゃ練習したとおりうまくストラップ外れてよかったー!
上手くいったー!笑

 

有江さん:

ステージにたつ人間としてありえないと思うけど、ZEPPに2つ会場があることを知らなくてですね。今日はピロウズのメンバーと一緒に車で来たから迷わずに来れたけど、「なんかガンダム近いな」って思ってて笑
諸事情でガンダム移動したのかなとか思ってたけど、会場が違うんですね笑

 

シンイチロウさん:
言ってもピロウズもDiver City2回目くらいだけどね。僕も今回は二度目なので迷わなかったけど、1回目は楽屋口が分からなくて正面の入り口から入ってしまって。フライヤーとかがたくさん置いてあって、女の子に「誰このおじさん」みたいな目で見られた笑

 

PEEちゃん:
僕は迷子になることがしょっちゅうなので言うまでもないんですが、先日とあるバンドのライブに招待をされまして。
受付で真鍋ですって言ったら「バンドは?」って聞かれて「the pillowsです」って答えちゃって。なんで自分のバンド答えてんだ、恥ずかしい!笑

 

さわおさん:
ピロウズポンコツしかいねぇ..笑

 

マイクスタンドからマイクを手に取るさわおさんに騒つくピロウズファンの方々。

 

さわおさん:

次の曲も田淵リクエストなんだけど、この曲はハラスメント的な曲なんだよね笑 まだ20代の若い頃に作った曲だから、それをこの歳になってやってると思ってくれ。
...他にもっといい曲あるんだけどなぁ...笑 TOY DOLL。

 

第2期と呼ばれる時代でしょうか。全くもってリアルタイム世代ではないけど、この頃の曲の雰囲気とても好きです。前列のファンの方々をジッとみつめ、時に指を絡めながら歌うさわおさんに恍惚と見入ってしまい申し訳ございませんでした。好きです。

 

About A Rock'n'Roll Band、この世の果まであたりは田淵チョイスではなさそうかな。このあたりではもう周りのユニゾンファンと思われる方々もピロウズのライブにどっぷり浸かっているようだった。

 

ラストLocomotion,more!more!は今回のセットリストではほとんど唯一最近と言っていい曲なのかな。そろそろ30周年も見えてきたキャリアのバンドが、現役バリバリの曲で楽しませてくれる。ロック色が強く唸るギターに老若男女が5!4!321!こりゃカッコいいわ。

 

 

アンコール

さわおさんが一人登場。

 

田淵の重すぎる愛にこたえて、初めてかな、一緒に演ろうと思います。

 

心臓の鼓動の速さがすごい。狂喜乱舞の会場とは裏腹に一向に出てくる気配のない田淵。両腕をシンイチロウさんPEEちゃんにがっちりホールドされて、やっとこさステージに出てくる。

 

さわおさん:

こいつ酒凄い強くてさ。このあいだは3軒くらい行ったか。俺年下のヤツと飲んでて先に「ちょっとやばいな...」ってなること殆どないんだけど、田淵と飲んだ時はちょっとやばかった。今日はそうならないように頑張ろうと思います!

(そんなそんな滅相もない...みたいな動きしてる田淵かわいい)

 

選曲は、Ride on shooting star。

隣にいるのがいつもの二人ではなく、憧れた大先輩。完璧なコーラス、いつもと同じ堂々としたパフォーマンスが頼もしい。だけどやっぱりどこか様子の異なる表情。あまりに嬉しそうで楽しそうな田淵に「良かったね」と色んな感情が溢れて止まらなかった。私の大好きなミュージシャンも、ただただ音楽が大好きな少年だった。

 

もう一曲、本家本元RUNNERS HIGH。
田淵がベースを弾くRUNNERS HIGHに手を振り上げる日がくるとは思わなかった。たぶさんめっっちゃ楽しそう。
さわおさん前から「田淵はピロウズの影響を受けた曲をつくらない」と言うけどそうなのかね。息の合った演奏をみて、曲はともかく、やっぱり似てるなぁと思った。

 

さわおさん:
サンキュー田淵!
サンキューUNISON SQUARE GARDEN!!

 

 

こんなエモーショナル見せつけられて、高ぶった両バンドのファンが帰ろうとするわけがなかく、ダブルアンコールで再びピロウズが登場。

 

さわおさん:
田淵リクエストにこたえるのに必死で新曲やるの忘れてた。

 

 

ダブルアンコール、ハイブリッド レインボウ。(新曲やらないんかい笑)
私のピロウズとの出会いは、ひょっとすると、一番ありふれた出会いかもしれない。
BUMP OF CHICKENthe pillowsというバンドのコピーをするらしい。」
あとから聴いた本家ハイブリッド レインボウは、イメージしていたような生易しい曲ではなかった。悲痛なほどの叫び、不純物だらけの濁ったハイブリッド。混ざっていたのは野心とか、悔しさ、怒りとか。なんでもいい。

生命力に溢れた、さわおさんが歌うこの曲が今では大好きだ。

 

散々回り道した面倒な道はいつしか目印になって、これまたな面倒なヤツが向かってくる。そりゃね、こんな曲たちを聴いてバンド目指したら田淵あんなミュージシャンになるわ。感動の極致に達して最後はちょっと笑ってしまった。

 

 

とんでもなくいい夜だった。大好きな音楽が目の前で受け継がれていくような、音楽への愛が会場中に蔓延したような、そんな瞬間を目撃した気がした。

 

2017年ライブ始め、どうやら一生忘れられないライブになってしまった。あれからピロウズばかり聴いている。
最高の夜でした!!

 

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