66個の金魚の水槽

好きな音楽と映画と場所のことをダラっと書いています。

SK's Session 斎藤宏介&田中和将

2016.3.18 SK's Session 日本橋三井ホール

出演:斎藤宏介、田中和将

 

音楽が、可愛がられて、強くしなやかに変化する様を目の当たりにしてしまった。

田中さんマジでヤバイ(語彙) 

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(写真撮り忘れたからLUCKON GRAPHICSさんの頂戴!)

 

東京に戻ってきた。春の季節。

東京OLの華金に、日本橋にてライブ1本目。

18:45に退勤して、19時ちょっと過ぎに当日券で会場へ。都会のOLの余裕を見せつける。

 

ビジネスの街で、洗練された街で、大好きなミュージシャンの弾語りを聴きに。SK's session。

ナウでヤングな我らがUNISON SQUARE GARDENのギターボーカル斎藤宏介がオーガナイズするセッションライブ。本日が第1回。ゲストはGRAPEVINE田中和将

 

二部構成のこのイベントは、第一部で田中さん斎藤さんそれぞれのソロ。第二部が二人のセッションパート。

 

 

何度でも言うけどかつて私はユニゾンが大嫌いで、何がキライって斎藤宏介の声と顔がキライだったんですよね。

 

ボーカルの声キライ顔キライてそれもう絶望的じゃんと思うのですが、そこから這い上がった私のユニゾン愛たるや今や確固たるものなんですが、それはまた別の話なので置いておきます。

 

つまりその私が斎藤宏介の!ソロの!ライブにいくという。人生何があるか分かりませんね。

こわい...斎藤宏介こわい...。


【第一部】


少し遅れてフロアに入ると斎藤さんがシュガーソングとビターステップを歌っていた。

ステージにはSK's Sessionのロゴ入り黒い幕が下がる。

 

赤いネクタイにスーツ。日本橋セッションSTYLE。

アコースティックのシュガーソングとビターステップは、それでもやっぱり軽快。
あとで聞いたところによると、斎藤さん「僕が世界で一番好きなバンドの曲をやります」って紹介してからのシュガーソングとビターステップだったよう。

 

ちょっと、私のいないところでそういうこと言うのやめてもらっていいですか。

 

田中和将

一度場を温め、入れ替わり本日のゲスト、田中さんがステージへ。

「ここ2、3日は春らしいですね。今日も春らしい曲をやろうと思います」と。

 

また始まるためにから田中さんのステージが始まる。

GRAPEVINEそれなりにもともと好きなんだけど、イデアの水槽までしか聴いてないのよね。世代と合ってないけれども。なので今回知らない曲が多かった。

 

GRAPEVINEは実は夏フェスでしか見たことがなかった。ベテランだし、一瞬で空気をつくるのがとてもうまい。ギターと自分の声でどう響かせるべきか、完璧に分かってらっしゃるのだなと。

ただでさえ控えめなステージの照明が、殆ど青と紫にしか彼を照らさない。斎藤さんが出てきてから、赤とかピンクとか暖色にもなるのかその照明!って気づきました。

 

MCのときは少し嗄れた低音で話すんですね。なにーその歌声と地声のギャップ。かわいい。妻子持ちの余裕...ステキ...。

 

「いい会場ですね。江戸感がありますね。江戸っぽい曲をたくさん演ろうかと思いましたが、レキシのように。江戸らしい曲がなかった。」

「一人ぼっちですねー。何曲やっても一人ぼっちですね。今日は、21時から雨らしいですよ。傘持ってきましたか?」

「寝ててください」

 

ゆるいトークでお客さんがクスクスと笑う。

何もしていないのに笑い声が上がる客席に、「今何が面白かったの?え?」って聞く田中さん。

他のバンドでもよく見る光景だけれども、信頼関係が出来上がっているのが第三者視点からも分かった。

 

6曲を歌い上げ、貫禄を見せつけて田中さんは一旦退場。

 

斎藤宏介

最初からエレキギターを持ち、meet the world time。強弱の強い独特なアレンジで、まずは一曲目を歌い上げる。

 

「自分のやりたい音楽っていうのを、どうやって表現するべきかって考えて、曲を作ることだと行き着きました。5曲つくってきて、時間的に全部を演奏するのは難しいけど、何曲か演奏させていただきます。」

 

サポートメンバーのベースドラムのお二人を呼び込む。新曲が始まるかと思ったらまずはジャミロクワイのカバー、virtual insanity。ほうほう。

 

ここから新曲3曲を続けて披露。

1曲目はジャズ調で大人っぽい。

2曲目は忘れました(雑)ユニゾンで演るのがありえるとしたら、この曲かな。3曲の中ではロック色が強い。ような。記憶が...。

3曲目は斎藤ポップな明るい曲。歌詞も甘甘日本語だったような。

 

立て続けに自身の音楽性と自身の今後を反映させたステージを魅せた後、

「念のため言っておきますけど、UNISON SQUARE GARDEN辞めないですからね?なんか演ってて心配になってきました笑」とフォロー。

あくまでも、自分の音楽の幅を広げて、ユニゾンに持ち帰りたいと。ユニゾンあってのソロだと。

そして、「宏介のドラムを叩くのは俺だけだ」と嫉妬をしていたというタカオと、「曲を作ってみると田淵ってすごいなと思います」と、今日は一緒にステージに立たないメンバー二人にも言及。

 

最後はサポートメンバーのお二人は捌けて、秦基博ひまわりの約束。個人的には斎藤さんはあまり正統派男性ボーカルの曲をカバーするのに適した声と佇まいではないと思っていて。いや、良いんですよ?勿論。

ただ、せっかく声が甘ったるいから、aikoとかELTとか安室奈美恵とか、女性ボーカルの愛だの恋だのを男らしく歌ってほしい。という個人的な趣味を押し付けたくなってしまう。

違う。去年aikoの花火カバーを聴けなかったのを根に持ってるだけです。


【第二部】


2人のセッションパート。これを聴きに来た。上手に斎藤さん。下手に田中さん。

 

田中:「第二部が始まります。」(会場のアナウンスのものまね)っていいな。俺らやればよかったな。次回もアナウンスだけしに来る。
斎藤:豪華!笑

 

ここで今回の企画のいきさつとゲスト田中さんとの関係を語られる。

ニゾンGRAPEVINEに共通のスタッフがいて、斎藤さんがGRAPEVINEの曲を弾いていたら、「いいね」とその場で彼がGRAPEVINEのマネージャーに「斎藤宏介っていうのがいるんですけど」って電話して実現したと。

しかも酔っ払っていたため、冒頭の「季節」くらいでだいぶ食い気味に「いいね!」と言っていたと。

ありがとう、スタッフさん。

 

ちなみに初対面は6、7年前で斎藤さんが田中さんに挨拶したけど田中さんがベロンベロンに酔っていたと。

憶えてくれているか不安なまま3年が過ぎ、モンバスで再開したときに「おうっ」って田中さんから声をかけてくれてホッとしたというほっこりエピソード。

 

ライブの方は、まずはそのときに弾いていた今回のきかっけの曲をと風待ちからスタート。

カバーされがち、皆大好き風待ち。

私のiPod再生ランキング6位。

二人のアコースティックギターのみで奏でられるアンサンブル。奇抜なアレンジもなく、もともとこのバンドのファンで、この曲が好きだった少年のような忠実なカバー。サビで田中さんがコーラスで入って、少し早い夏の風を吹かす。

 

続いて田中さんがユニゾン曲をカバー。斎藤さんの作詞作曲の中から選んでくれる田中さんの優しさ。

「斎藤くんの作詞作曲の曲が何曲かあって」「2曲です」と速攻で訂正に入る斎藤さんの謙虚さと奥ゆかしさ。

先ほどのソロパートでの新曲も早くリリースしないとと促されるも、煮え切らない斎藤さんに、「そういうところはちゃんと言っていかないと!」「はい!」とお尻を叩く先輩と後輩感溢れる和むやりとりもあった。

 

田中さんの歌うスカースデイル。ユニゾンの曲はポップのど真ん中をいく。

勿論よく聞けば毒も多いし捻くれているけど、音楽自体は言葉と音のリズムも、それを歌う声も、全てが直球で響くから、やっぱりポップミュージックのど真ん中。

それをこんなにアダルトな田中さんがどう歌いこなすのか。結論から言えば、私の知っているスカースデイルではなかった。少し大人に、軽快なワンツスリー。アウトロでは斎藤さんが田中さんに近寄り、向かい合ってギターを掻き鳴らす。そして斎藤宏介の下パートハモり。焼き付けろ耳に!

 

斎藤:田中さんが、アウトロとにかく出来る限り長く弾いて!って笑 32小節くらい弾きました。
田中:こういうのを「可愛がり」と言います。
斎藤:田中さんもこうやって揉まれてきたんですね。
田中:いや俺は8小節しか弾かない。

 

続いてOur Song。お、スカースデイルのお返し。田中さん作詞作曲。

2月の曲なので1ヶ月遅れですねと。

田中さんは丸いギターで、三味線のような。知りたい人はグーグル「ギター 丸い」で調べてください。とのことでした。バンジョー

 


ここからは斎藤さんパートでのサポート二人が加わりバンド編成に。音が増えても原曲から大いに崩したアレンジは変わらず。BPMを思い切り下げて、淑やかに歌い上げる箱庭ロック・ショー。

原曲からかけ離れたアレンジに「この人キライ!」ってなってるでしょとユニゾンファンに聞く場面が何度もあった。

こんなに曲の新しい面を見せてくれたアレンジを嫌う人がどこにいると言うのか。

音楽って変幻自在。最高以外の言葉ない。

 

斎藤さんの「GRAPEVINEの超絶名曲を」という紹介から始まったのは光について。

スーパーメロディーメーカー亀井さんの名曲を、丁寧に歌う。

「いい曲に聴こえる。斎藤宏介恐るべしですね。僕らの大ヒットソングです。120万枚売れました。1999年ですけどね。...嘘です。嘘ばっかついてごめんなさいね。」と茶化しながらも斎藤さんを褒める田中さん。

 

ラストのユニゾンカバー曲はセンチメンタルピリオド

田中さんは元々ユニゾンのアルバムを1枚持っていたということで、その中からの選曲。新世界ノートと、UNISON SQUARE GARDENとどちらだったんだろう。だけどデビュー曲だとは知らなかったらしく、斎藤さんからデビュー曲だと聞くと「え、歌っていいの?」と動揺。

この日のために、田中さんはユニゾンの曲を全て聴いてくれたらしく(持っていないものはiTunesで買ってまで)斎藤さんが嬉しそうに「田中さん全部聴いてくれたんですよ!」と話す。

律儀だなぁ。ライブではこんなに余裕綽々で大先輩感出てるのに、そういうとこめっちゃ男前だな。かっこよすぎだな。私の中の田中さんの株価ストップ高更新し続けてる。

 

Aメロ、Bメロと静かにゆったりと歌われて、サビからベースドラム斎藤さんのコーラスが加わり力強く。青臭さはない、瑞々しさもない、だけどそれを補って余るほどの頼もしさと開放感があった。あとちょっと男気もあった(ん?

 

語弊を恐れずに言えば、田中さんは爽やかで開放感のある声ではない。斎藤さんと比べるからこの日は更に顕著なのかもしれないけれど、彼の声は艶っぽいくて艶かしい。

そんなアダルトな雰囲気なのに、歌われる曲はユニゾンの爽やかさと青臭さと瑞々しさが溢れんばかり。

このアンバランスが、心地良い違和感と、圧倒的な歌の力で、盛大に感動していた。というかちょっと泣いた。

あ、私斎藤宏介が歌う以外のセンチメンタルピリオドで泣けてしまうのかと。ちょっと悔しいようで、ちょっとホッとしたようで。田中和将に完敗だった。

 

ラストは二人でBruno Mars「Just the way you are」。斎藤ギャル達よ。よかったねそのままでいいってさ。

最後に私の大好きな曲で締めてくれて私歓喜。やばいやん!二人のBruno Mars!ありがとう!

 

私はあくまでも斎藤さんが歌えば四重奏のユニゾンが好き。ドラムはタカオがいいし、ベースは田淵がいい。それは揺るがないんだけど、こうやって田中さんがアレンジしまくったユニゾンの曲がとても...もううっとり。

今日は田中さんが全部持っていったなって印象がどうしても強い。だって上手いんだもの。曲を噛み砕いて可愛がるのが。

 

斎藤さんはもっともっと揉まれればいい。次回もゲストは大先輩になるのか、同年代になるのか、はたまた下の世代から刺激を受けるのか。知らないけど。

可愛がられて揉まれて、いつかもっと驚かせてよ。

 

セットリスト!

斎藤宏介
1.シュガーソングとビターステップ

 

田中和将
1.また始まるために
2.Glare
3.それでも
4.Sing
5.小宇宙
6.少年

 

斎藤宏介
1.meet the world time
2.virtual insanity/Jamiroquai(バンド編成)
3.新曲(バンド編成)
4.新曲(バンド編成)
5.新曲(バンド編成)
6.ひまわりの約束/秦基博

 

斎藤宏介and田中和将
1.風待ち
2.スカースデイル
3.Our Song
4.箱庭ロック・ショー(バンド編成)
5.光について(バンド編成)
6.センチメンタルピリオド(バンド編成)
7.Just the way you are/Bruno Mars