読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

66個の金魚の水槽

好きな音楽と映画と場所のことをダラっと書いています。

《Indigo》

誰かがつくった音楽に、勝手に自分のつくった景色を重ねて感動しがちな人の青色アルバム感想。藍色インディゴブルー編。
 
※ユニゾン贔屓にならない。
※ひねくれててるのでindigo la Endは入れない
 
 
1.kikUUiki(サカナクション)

kikUUiki


「青」のアルバムと言えば一番にこれが浮かぶ。
淡水と海水の混じり合う汽水域を文字った「汽空域」という造語を題名に。今でこそ大衆にもコアな人たちにも届くJ-POPの新境地へと突き進んでいるような感じがしますが、当時は邦楽ロック界のてっぺんというか、フェスでの起爆力がとにかくモノ凄かった。
本作を、ノリやすいポップネスに振り切ろうと思えば、それをやりきるだけの実力はあったんだろうけど、どちらかと言えばアルクアラウンド以外は地味で、深々とテクノサウンドとロックと和の音と残響が鳴り響くように混ざり合う。バンドってこんなに色々やれるのだとハッとする。表参道26時が好きです。

 
収録曲:アルクアラウンド、目が明く藍色
 
2.plenty(plenty)

plenty

こんなに繊細で大丈夫か。plentyのセルフタイトルアルバム。epで収録済の曲もほぼカバーしているので、とりあえずこれ聴けばいいんじゃないか。
代表曲「人との距離のはかり方」は江沼世界観(誰)の真骨頂だし、ラストナンバー「蒼き日々」で締めくくられるまで、息苦しいくらい深い海の底で、江沼さんの声が微かに届くような。
大人になってから聴くと、少しイノセント過ぎるようにも感じる。メランコリックな歌詞をメランコリックなメロディに乗せてメランコリーに歌うのが許される成人男性なんて江沼さんくらいだぞ。
過剰に内省的だし、一人称的。そんな夜に一人でひっそり聴きたい。決して聴いただけで元気が溢れるような音楽ではないけど、そこから何かを決めて進んだ未来は明るいかもしれない。「人間そっくり」がすき。
 
収録曲:人との距離のはかり方、あいという
 
3.Lifetime(GRAPEVINE)

Lifetime

爆裂ヒットを飛ばした「光ついて」他、「スロウ」「白日」が収録されたバイン最大の売上を記録した2ndアルバム。まだまだこれから長く続く彼らのキャリアの、まだまだ自己紹介的で、だけど曲のセンスと完成度は既に振り切れている曲たち。
「光について」とかもう早くもこのバンドの到達点で完成系。亀井享がスーパーメロディーメーカー過ぎてぐうの音も出ない。
1stアルバム「退屈の花」時点ではまだまだ青さと新人感が感じられたけど、このアルバムの陰鬱とした気だるさはデビューしたばかりのバンドから発されるそれではない。相変わらず何言ってるのか分からない田中さんの歌声は隣の部屋から聴こえてくるような感じがする。
 
収録曲:光について、スロウ
 
 
4.Awesome Ctiy Tracks2(Awesome City Club)
Awesome City Tracks 2
 
1stアルバムから半年、短いスパンでリリースされた2ndアルバム。いわゆる流行りのテン年代シティポップ。
1曲目GOLDは全くの押し付け感なしで光輝く世界を歌う。2016年版めぞん一刻をやるならこれが主題歌がいい「アウトサイダー」。誰かにとってはラブソングで、誰かにとっては情けない僕への応援歌。
ラストトラックは「Lulaby for TOKYO CITY」。なんだやっぱり東京じゃん。誰かと出会って、誰かと出会わなかったり、夢をみたり、夢を諦めたり。それぞれ好き勝手生きる街の交差点で、こんな音楽が流れていたらいい。
下手すれば鼻につくような洗練された都会サウンド。その中にまだまだフレッシュさが残る。もしかしたら今が一番その危ういバランスが丁度いいのかもしれない。だけど今後もそんな予想ぶっちぎってほしい。私と街のサウンドトラック。
 
収録曲:GOLD、アウトサイダー
 
 
 
5.君繋ファイブエム(ASIAN KUNG-FU GENERATION)

f:id:moemxx:20160605002841j:plain

流行りましたね。アジカン1stアルバム。それまで滑らかに角を削ぎ落とされた音楽ばかり聴いていたもんだから、荒削りなギターの音と日本語の言葉ってこんなに心地好いんだ!と、目からウロコを落とした。そんな風にギターロックに目覚めた少年少女たちも多いのではないでしょうか。
2分に満たない短めの1曲目の「フラッシュバック」からはじまり、間髪入れずにデビューシングルの「未来の破片」。頭の中を剛速球で駆け抜ける風景が縦横無尽に行き交う。
「君という花」も果てしなく名曲だし、どれもこれも名曲過ぎてもうよくわかんない。キャッチーなメロディーラインと、抽象的な日本語と、若さと青さと勢いと。彼らから生み出されるエネルギーすべてが、あの頃の若者の心を掴むには充分過ぎた名盤。
 
収録曲:未来の破片、君という花