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66個の金魚の水槽

だいたいいつも愛が重い。@bocnoko

もとRADWIMPSファンの『君の名は。』感想文。

映画の話

世界を知って、色々なものを目にすると、瞳って濁っていってしまうんですって。昔観た景色は色褪せないけれど、それは気のせいなんかでなくて、本当に科学的にキラキラしていたのだと。どこかで聞いたことがある。 本当かどうかは知らないけれど。

騒つく木漏れ日、見慣れた四ツ谷や新宿の町並み、どれもこんなに世界を美しく観ている人がいるのかとため息が出た。

 

君の名は。

観てきました。ネタバレ感想。

ビバ神木隆之介

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「君の名は。」予告

  

ご存知かと思いますが念のためあらすじを端的に言うと、男女入れ替わり、ボーイミーツガール!(雑) 

 

ああもう予告からワクワクドキドキ止まらない

神木隆之介への愛おしさが止まらない

そんでもってRADWIMPS最高だ!

 

 

冷静に今、RADWIMPSかっこよくない?

メディアの力が段々弱まって、圧倒的なヒーローなんて出てこなくなった。今後ミスチルとかスピッツみたいなバンドが出てくる気が全然しない。

そんな風に思っていた10年程前、彼等はそんな私たちの世代の、音楽の最大公約数であり、最後のモンスターバンドだった。学校帰りにセーラー服で下北沢ハイラインレコーズに出没するサブカル女子から、サッカー部の男子まで、ふたりごとや有心論くらいならだいたい皆知っていた。

一世を風靡した、その時代を象徴したことのある音楽というのにはやっぱり莫大な力がある。洋次郎の声を聴くと一瞬で高校の頃の感覚が蘇る。

冬ソナツアーで出待ちをして帰宅が深夜2時になって親に泣かれた。なんちってをカラオケで歌おうとして英語でモニャった。色んな人に布教していた1stアルバムは返ってこなかった。2ndは死守した。しょうもない思い出たちよ。

 

この映画のターゲットは中高生、大学生かもしれないけど、20代半ばの大人組、結構グッとくるものがある。

 

疾走感最高なんだってば。

「やっと目を覚ましたかい?」という歌詞で問いかけられたかと思ったら、前前前世と三葉&瀧のナレーションをバックに目まぐるしくコミカルに進む。冒頭、この2人の入れ替わりの日々を描く人気シーン。例に漏れず私も大好き。

聴きなれた洋次郎の声に合わせてがむしゃらに駆け抜ける日常が、追いつけないほどのその速さが、眩しくて懐かしい。まさに、喜怒哀楽の全方向を、縦横無尽に駆け抜けていた。色んな人と、色んな感情がごった返している、多彩でとっ散らかった高校生の時間は、RADWIMPSの音楽と似ている。

まだまだ物語の核心に触れない、ひたすらワクワクドキドキする、何かが起こりそうな予感がする。見事な物語序盤の描写。


RADWIMPS 前前前世 (movie ver.) MV

  

僕の隣は君であり、宇宙でもある。みたいな感覚。アレ。

野田洋次郎は、どこにでもある普遍的な感情のために、一生で一度のワープを使うと言ってみたり、地球が丸い理由を説いてみたり、スケールと遠近感がチグハグしてる。それが新海誠さんの描く、おとぎ話のようで、だけどどうも他人事のような気がしない、そんな物語によく合っていた。そして映画でも、渾身の一生で一度のワープを使っていましたね。

運命だとか未来とかって 言葉がどれだけ手を

伸ばそうと届かない 場所で僕ら恋をする

(スパークル)

これだけ物語に寄り添った詩を書いて、なおRADWIMPSらしさしかない。すぐ隣に手を伸ばしながら遠くを見るような、このアンバランスさ。「君の名は。」のクライマックスで鳴る音楽として完璧過ぎる。

 

そもそも彼等は洒落せえラブソングから、壮大なバラード、陰鬱としたかと思えば陽気にラップ、なんでも器用にこなす。明確なRADWIMPSらしさなんて全く分からない。新海誠さんは新海誠さんで、もともと繊細でアンニュイなイメージが強いけど、今回はポップに東宝大ヒット作品を真っ当している。

繊細かつポップなギリギリのバランスで、映画は音楽を、音楽は映画を軸に回っていた。うまく言い表せないけど、これほどまでにバッチリハマったタイアップを久しぶりにみた。ちょっとRADWIMPSファンが羨ましいもんね。ちぇ。

 

ハッピーエンドが好きでして。

『100万円と苦虫女』は、蒼井優森山未來が歩道橋で出会えないことに意味があるし、『バタフライエフェクト』は、アシュトンカッチャーはエイミー・スマートに話しかけてはいけない。

すれ違うことにドラマがある結末というのは、やっぱりある。その歯がゆさはスクリーンの外の圧倒的第三者である観客しか知らない。新海誠さんの描く世界も、もどかしさは胸にしまったまま、余韻を残して終わる方のタイプだと思っていた。いやこんな言って、秒速5センチメートルしか観たことないんですけどね。

それはともかく本作での彼は、最後に2人を出会わせた。捻くれ者の私も、出会えてよかったと心から思えた。

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たけどこのイラストの景色は一度も実現していないし、これからも実現することないんですよね。切ないあまりにも切ない。感涙。今目の前に、隣に居てくれる人を大事にしような。

離したりしないよ 二度と離しはしないよ

やっとこの手が君に追いついたんだよ

(なんでもないや)

それでも時間を越えて、お互いが同じ引力で惹かれあって、やっと同じ速さで走って、追いついて、出会うことが出来た。

ご都合主義のハッピーエンドで何が悪い。

素晴らしい締めくくりだと思う。

 

 

 

 

というわけで、興行100億余裕で達成しそうですね。さすが我らが神木隆之介!!ビバ神木隆之介!!