66個の金魚の水槽

好きな音楽と映画と場所のことをダラっと書いています。

『fun time HOLIDAY 6』東京

2017-6-7

fun time HOLIDAY 6 tour final

in ZEPP Tokyo

 

Guest:クリープハイプ

 

 

生まれついての移り気と飽き性に、かれこれ四半世紀付き合っている。

 

なもんで、「半年後は、ユニゾンへの熱なんて冷めてしまっているかもなぁ。」といつもいつも思いながらライブに行っている。

 

それでもたまに「ずっとユニゾンのこと好きかも」と勘違いしてしまうことがある。いつも頭からお尻まで120%のテンションで聴けるわけではないけど、最終的に満足感がすごい。これくらいの温度で、ずっと好きでいられるかもなぁ。この日のライブはまさにそんなライブでした。

 

 

f:id:moemxx:20170611093937j:image

 

クリープハイプ

 

クリープハイプのライブは、前回ユニゾンがゲストだったストリップ歌小屋以来。当時はクリープハイプワンマンにもよく行っていたけど、パタリと聴かなくなった。

 

 

SEなし、メンバーな登場するとまず尾崎さんが口を開く。

 

あのーー、こんなこと最初から言うべきではないと思うんですけど、対バンライブというものがキライで。仲良しごっこする気もないし、一緒にシーンをつくっていこうみたいなのとないです。だから、こんなにユニゾンのイベントに呼ばれるのに時間がかかってしまいました。10年ぶりです。

今日も2マン観に来たっていう人たちの前でやるの不安だし、苦手だし、だけど大好きなUNISON SQUARE GARDENが信じたUNISON SQUARE GARDENのファンの皆さんを信じたいと思います。

 

喋ってるだけで客の心を掴む人だな。

 

気だるそうな歌声が届く。ひと頃たくさん聴いていた「左耳」という曲にテンションが上がる。だけどひさしぶのクリープハイプに対する高揚とは裏腹に、ピッチも合ってなくて隙だらけの歌に、上手く乗りきれず噛み合わない。こんな感じだっけ。ステージが遠いからなのか、はたまた耳栓のせいなのか。

 

「エロ」「おやすみ泣き声、さよなら歌姫」もじっと聴いていたらベースの振動が身体に入ってきて、気持ち悪いくらいだった。クリープハイプの音と声に、耳をチューニングするのに時間がかかる。

 

このあと尾崎さんがギター置いて、しっとりとした雰囲気。薄暗いけど透明感のある青と緑色の寒色に、後ろから規則的にオレンジ色のライトが灯った。6畳一間から夜の窓の外を眺めているようでした。「5%」という曲らしい。打ち込みに梅雨の湿気をまとったようなウィスパーな歌声。

初めて聴いたこの曲のおかげで、やっと、やっとです、すっとクリープハイプのライブに入り込めるようになった。5%くらい肩の力が抜けたのかしら。

 

尾崎さん:夏の曲をやります

 

もちろん「ラブホテル」。ラストのサビの前のブレイクでMC。

 

お友達の田淵くんと、よく飲みに行きます。そこで「絶対に内緒にしてほしいんだけど」って言われた話があって。僕ね、「絶対に内緒ね」って言われた話は、「絶対に内緒なんだけど...」って言って話しちゃいます。今まで全部話してきました。

だけど田淵くんの話はまだ本当に誰にもしてないんです。今日は皆さんに特別に、......話さないんですけど笑

だってあの人許してくれなさそうだし。怖いし。(腕くんでしかめっ面の田淵くんのモノマネ)

墓まで持っていきます。その代わりと言ってはなんですが、最高のサビを持ってきました。

 

"夏のせい、夏のせい、夏のせいにしたらいい"

vs

"夏のせいにしたってさ ダメだよ 君にばれてしまう"

ファイ!!!

 

 

鬼かっこいいイントロが唸る。「鬼」という曲、すべりこみで予習できたソングで、えらいかっこいいなぁと思っていたので聴けて嬉しい。

 

社会の窓」「身も蓋もない水槽」 、クリープハイプのパブリックイメージといえばこんな感じなのでしょう。売れてなお、この斜に構えたヘイト感を失わないのはすごい。小川さんのギターぎゅいんぎゅいんで、「4ピースバンドだぁ...」と思って見てた。今年3ピースバンドばかり観ていた気がする。

 

最新曲「イト」へ。90年代トレンディドラマの主題歌でもおかしくないくらい、ポップで爽やかなメロディ。名曲すぎるなこれは。ちょっと泣きそう。さっきまでの「社会の窓」「身も蓋もない水槽」とは対照的。

GRAPEVINEのときも書いたけど、尾崎さんが歌うからこそ響く曲と、誰が歌ってもまごう事なき名曲があるとすれば、この曲は後者。6畳間に収まらない魅力が溢れてる。

 

 

ライブも終盤。定番曲、「HE IS MINE」。

 

「ユニゾンファンの皆さんにやってもらうのもどうかと思うんですけど。ユニゾンファンの皆さん、今日はあっちの方のオリオンをなぞっていただいていいでしょうか。」 

 

健全じゃない方のオリオンをなぞって、「大変よく出来ました。ありがとう」。

一仕事やり終わった感を出しつつ、終わりかと思いきや最後にMC。

 

尾崎さん:

田淵くんとはよく飲みに行くんだけど、斎藤くんとはあまり喋ったこがなくて。緊張しちゃって。

それで気を使ってくれたのか、今日会ったら「おっ、いいTシャツですね〜」って言われて、「そんないいTシャツ着てたっけ?」って思ってみたら"ビール"って書いてあった笑

ああいうのを嫌みなく言えるのは、持って生まれたものなんでしょうかね。

同じハイトーン系だと思ってるだけどね。(僕は)高すぎますよねぇ。あれくらいが良かったんだけどね。

今日もはじめてクリープハイプをみた方たくさんいると思います。『なんだあのバンド...』『変な声...』って思っても、twitterとかで書かないでください笑 僕はこういう歌い方しかできないし、この声しかないし、これからもこの声で歌っていくと信じてます。

今日は聴いてくれてありがとうございました。

 

そう言ってはじまったのは語るように歌う「傷つける」。

ささくれ立った頼りない歌声が空っぽの空間にスッと滲んでいった。

静かだけど、なによりも迫力があった。どれだけコンプレックスだろうが、すごい武器だと思った。

 

f:id:moemxx:20170611094552j:image

@natalie

 

あまりにもカッコイイので思わず保存してしまった尾崎さん。

 

 

UNISON SQUARE GARDEN

 

さぁさぁオーガナイザーの出番。

 

「フライデイノベルス」はじまりの日。

(メッセンジャーフロム全世界聴けなかった...)

 

「Silent Libre Mirage」のクリーンな音やっぱり好きだなぁ。いつも一瞬、このバンドのライブの、ギターの音色が一人で奏でられていることを忘れそうになる。ギターと歌声が爽やか合戦をしていて、波のように胸を打つ。おなじみ「桜のあと」も大盛り上がり。客席から、身体全部をこの曲のリズムに預けている感じが伝わってくる。

 

斎藤さん:

今日はクリープハイプとの2マンなので気合い入れて、大好きなお酒を経って来たんですよ。会場ついて尾崎さんに挨拶しにいったら、尾崎さんのTシャツに『ビール!』って書いてありました。やられたね!

いろいろ喋ろうかと思っていましたが、クリープハイプのライブ見てたら、僕らもライブで返したほうがいいなと思ったのでこのままいきます!

 

 

このMCなし宣言からの「プロトラクト・カウントダウン」にはしびれる。渾身のロックチューン。「instant EGOIST」は文句なしのハッピー空間だし、この後、ちゃんと本家のオリオンもなぞれました。

 

斎藤さん:

僕らとクリープハイプの出会いを話すと、初めて出会ったのは11年前になります。その頃からかっこいいなと思っていて。だから今日この中で誰よりも古参ファンです。君たちは僕らに比べたらにわかですよにわか!笑

 

10年前には僕らの主催するイベントにゲストで出てくれているんです。 "箱庭ファスティバルvol.1"というタカオ主催の伝説のイベントなんですけど。確か正月気分の抜けきらない1/7とかに開催されて。ロビーで貴雄が餅ついて配る!きなこかけ放題!という伝説のイベントなんですけど。僕らの動員数はなんと、81名を記録しました!

何が伝説かって、クリープハイプは翌日大阪だったから打ち上げにはいなかったんだけど、その打ち上げでタカオがすごい静かでどんよりした顔をしていて、「どうしたの?」って聴いたら、なんと3万円の赤字だったみたいで笑 きな粉が以外と高かった。しかも動員81人だし笑

でもそのあと深夜3時くらいから貴雄スイッチが入って朝の11時30分くらいまで飲んで。下北沢のマックのトイレから出てこなくなるという。それで俺が救急車を呼ぶっていう。

それが伝説の..."箱庭フェスティバルvol.1"というイベントです。

 

この日の「光のどけき春の日に」がとてもよかった。前回の仙台ではちょっと肩に力が入りすぎなのか、高音が少しぴよぴよしてた気がする。(なんだそれ)この日は斎藤さんの声しかり、コーラスしかり、とても穏やかに合わさっていた。

 

「デイライ協奏楽団」から「フルカラープログラム」へ、ロックンロール繋ぎ素晴らしかった。BPMとしてはほぼ同じくらいだと思うんだけど、ドラムのリズムが急激に変わる。その瞬間に音の色も変わる。今ツアーで一番胸が踊る瞬間だった。

 

続く「徹頭徹尾夜な夜なドライブ」「天国と地獄」。他の曲でもだけど、私の棒立ち度がすごい。圧巻の棒立ち。縦に乗る力がない。体力...。

 

温存した体力を使い果たします。「mix juiceのいうとおり」。12公演、全部珠玉の対バンライブでした。物販のラバーバンドのようにカラフル。私は2公演しか行っていないけど、皆さんのレポ読んでるだけで心が七色に踊りました。

いつもいつも私の音楽生活を彩ってくれてありがとう。眩しい。眩しいーーー!

 

 

 

アンコールで登場しMC。

 

斎藤さん:

クリープハイプとの体バンはずっとしたいと思ってたんだけど、どうしても『今、このときでなければ!』というタイミングを待ちたくて。その間もちろん、クリープハイプのイベントに呼んでもらったりはあったんだけど。

仲良しごっこの体バンライブはしたくなくて、お互いがお互いの音楽を全うするだけでかっこいいっていうライブにしたくて。「今じゃない、今じゃない、今じゃない」って言い続けてたら、11年経ってしまいました。

でもこうやって続けていれば、いつかまた交わる日がくると思っています。次一緒に演るのはいつになるか、...明日は置いておいてね。

クリープハイプみたいなバンドは他にいないし、僕らも「こんなバンド他にはいない」と思ってもらえるよう頑張っていきます。

 

シュプレヒコール」。何を思って歌って演奏されているかなんて知らないけど、どうしてもぐっと来ちゃうんだよな。とても熱がこもってる。斎藤さんのf始まりは至高。最後はおなじみ「アトラクションがはじまる」。バイバイNo.6。楽しかったです。

 

ステージをはける挨拶をするタカオとかぶりながらも、斎藤さんから一言。

 

「このあと新曲シングルが出ます。そして、そのシングル提げて10月からツアーもやります。」

 

歓声に驚く斎藤さん。

 

「そんなに喜んでくれんの?ツアーなくてもいつもライブやってるのに笑 ツアー頑張るので、またどこかお近くの会場で会えたらと思います。

(止まない歓声)...そんなに喜んでくれるんだ笑 今日はありがとうございました!」

 

 

 

fun time HOLIDAY 6、12箇所お疲れ様でした。尾崎さんはキライと言っていたけど、私はガチンコ対バンライブ大好き。

 

久しぶりに、同世代のバンドとの対バンを見て、両者のポップネスは毛色が全然違うけれど、根っこの負けん気の強さや頑固さがとても似ているなぁとちょっとおかしくなってしまった。

 

 

 

私はユニゾンに対して「しなやかだな」と感じたことは一度もないかもしれない。どちらかと言えば頑固で堅くて、隙のない音楽。そんな印象。同業者のミュージシャンから観るとそうなのかな。おもしろいな。

私もいつかユニゾンのしなやかさを見つけられるようになりたい。

 

f:id:moemxx:20170611094436j:image

@natalie

 

 

次もUNISON SQUARE GARDEN ×クリープハイプ

 

 

セットリスト

クリープハイプ 

01.左耳
02.エロ
03.歌姫
04.5%
05.ラブホテル
06.イト
07.鬼
08.社会の窓
09.身も蓋もない水槽
10.HE IS MINE
11.傷つける

 

UNISON SQUARE GARDEN

01.フライデイノベルス
02.Silent Libre Mirage
03.桜のあと (all quartets lead to the?)
04.プロトラクト・カウントダウン
05.instant EGOIST
06.オリオンをなぞる
07.光のどけき春の日に
08.デイライ協奏楽団
09.フルカラープラグラム
10.徹頭徹尾夜な夜なドライブ
11.天国と地獄
12.mix juiceのいうとおり
En1.シュプレヒコール~世界が終わる前に~
En2.アトラクションがはじまる(they call it "NO.6")